採用の「見せ方」は、Webから説明会のブースまで|岡山の制作会社が考えていること

採用サイトを作ってほしい、というご相談が、ここ数年で明らかに増えました。同時に感じているのが、企業の「採用の見せ方」に対する考え方が、少しずつ変わってきているということです。今日は、採用まわりの制作をいろいろと手がけてきた立場から、その変化と、私たちが大切にしていることを書いてみます。

目次

採用ツールの役割が、「全部載せる」から「入口」へ

以前、採用パンフレットといえば、10ページ以上のボリュームがあるものが珍しくありませんでした。会社概要から事業内容、社員紹介、福利厚生まで、とにかく情報を網羅する。それが採用パンフの役割でした。

今は、その役割が変わってきていると感じています。パンフレットは情報を全部詰め込むものではなく、もっとシンプルにまとめて、「採用サイトへの入口」として機能させる方向へ。詳しい情報はWebで見てもらう前提で、紙は「まず興味を持ってもらう」ための最初の一歩に絞る。そういう設計が増えてきました。

これは、悪い変化ではありません。情報を詰め込んだ分厚いパンフより、要点を絞って「続きはこちら」と導くほうが、今の求職者の動き方には合っています。スマホで調べるのが当たり前の世代に、紙で全部伝えきろうとするより、紙は入口、Webで深掘り、という役割分担のほうが自然です。

それでも、「アナログの入口」は外せない

ここが、私たちがひとつ確信を持っている部分です。役割は変わっても、紙やリアルの制作物という「アナログの入口」は、特に中小の地場企業にとっては、まだまだ外せないと考えています。

理由はシンプルで、求職者が企業と最初に出会う場面が、必ずしもオンラインとは限らないからです。合同説明会で手に取るパンフレット、ブースに掲げられたタペストリー、会社に足を運んだときの雰囲気。そういうアナログの接点が、「この会社、ちゃんとしているな」という第一印象をつくります。

そして正直なところ、周りの企業が採用に力を入れ始める中で、何もしていないこと自体が、以前より不利になりやすくなっているように感じます。制作会社として10年近く採用まわりの案件を見てきた中での、あくまで肌感覚ではありますが、以前はそこまで採用ツールに費用をかけていなかった業種でも、「やらないと選ばれる土俵に乗れない」という空気が強まってきた印象があります。特に製造業のようなものづくりの現場では、その傾向を感じます。

採用サイトを作りたい、の、その手前

もうひとつ、現場でよく出会うのが、「採用サイトを単体で作れるだけの予算がある会社ばかりではない」という現実です。

そういうとき、実際に多いのが、本体のコーポレートサイトをリニューアルする目的そのものが、「採用を強くしたい」から、というケースです。採用専用のサイトを別で立てるのではなく、会社のサイト全体を、採用も意識した見え方につくり直す。中小企業にとっては、こちらのほうが現実的なことが多いんです。

だから私たちは、「採用サイトを作りましょう」と部分だけで考えず、その会社が採用で何を実現したいのかを聞いて、サイト全体の設計から一緒に考えるようにしています。入口が採用パンフでも、本体サイトのリニューアルでも、ゴールは同じ「いい人に来てもらう」ことなので。

採用の接点は、「合説に全部」から「役割を分けて」へ

合同説明会そのものがなくなったわけではありませんが、採用を取り巻く環境は、以前とはかなり変わってきました。インターンシップや仕事体験、Webでの情報収集など、求職者と企業が出会う接点が増え、合同説明会だけで会社を知ってもらう時代ではなくなってきています。

実際、マイナビの「2026年卒 企業新卒採用活動調査」では、採用活動における問題点として、30.4%の企業が「合同企業説明会での集客不足」を挙げています。一方で、インターンシップ・仕事体験の実施率は61.9%と、4年連続で増加し、調査開始以来もっとも高い水準になっています。

合同説明会がなくなったというより、そこに出展するだけで学生と十分な接点を持てるわけではなくなってきた、と考えるほうが実態には近そうです。

私たちの制作現場でも、以前のように「合同説明会に向けて、Webも紙もブースの什器も全部まとめて」というご相談より、採用サイトやパンフレットなど、それぞれの接点の役割を整理して考えることが増えてきたように感じます。合同説明会用のタペストリーのような什器の出番は少し落ち着いてきた一方で、リアルの場で会社をどう見せるか、という課題そのものはなくなっていません。

Webから、説明会のブースまで、そして動画も

だからこそ大切なのは、採用サイト、紙、リアルの場——どこで出会っても、会社の世界観が揃っていることです。

私たちが採用まわりで手がけてきたものを並べると、けっこう幅があります。採用サイト、採用パンフレット、合同説明会で使うタペストリー、テーブルクロス、椅子カバー、ポップ。さらに、会社を理解してもらうためのブランド動画のディレクションも手がけています(これは採用専用というより、周年や新規事業のブランドづくりで制作したものですが、結果的に求職者が会社を知る材料としても役立ちます)。

なぜここまで幅広くやるのかというと、採用における「会社の見え方」は、ひとつの媒体だけでは決まらないからです。ブースのタペストリーとWebサイトの印象がバラバラだったら、求職者は戸惑います。逆に、どこで触れても一貫していれば、「ちゃんとした会社だ」という信頼になる。この一貫性を、一社でまとめてつくれることが、私たちの強みだと思っています。

採用の見せ方を、まるごと考える

採用は、サイトを作れば終わり、パンフを刷れば終わり、ではありません。求職者がどこで会社と出会い、何を見て、どう感じるか。その一連の流れ全体を、一貫した世界観で設計すること。それが、これからの採用ツールに求められることだと考えています。

岡山で採用サイトや採用まわりの制作をお考えでしたら、「何から手を付ければいいか分からない」という段階でも大丈夫です。まずは、採用で何を実現したいかを一緒に整理するところから。

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